第3回みどりカレッジが開催されました。

第3回みどりカレッジが2017年10月14日(土)目白キャンパス百年館にて開催 されました。

今回はみどり会ニュース第134号「このひと」の欄に掲載されました、本学卒業生で 洗足こども短期大学准教授、本学非常勤講師の下尾直子先生(新35回生)をお迎えし、障害の新しい見方である「社会モデル」についてお話しして頂きました。

当日はしとしとと雨も降り、10月とは思えない程寒い日でしたが、新35回生を中心に 理事を含めて51名の方にご参加いただき、とても熱気あふれる会場となりました。

■はじめに
宗像会長の挨拶で下尾直子先生のプロフィールが紹介されました。
先生は、お嬢さんが生後7ヶ月の時に障害を診断され、自分を「どん底だ」と考えるよ うになりましたが、友人や家族の支えで乗り越える事が出来ました。リハビリテーション センターではお母さんたちに声をかけ輪を広げて、親の会を作りました。そのことによっ て子供達の一挙手一投足もよく観察できるようになり、勉強を始められたとのことです。

■先生の講演内容
第3回のテーマ –いま、障害をどう捉えるか
<相模原障害者殺傷事件(津久井やまゆり園事件)について>
・自分も周りの方もコメントできない程のショックを受けた
・「殺されてよい命はない」この事は明白である
・「何も出来ない=人に迷惑をかける=価値がない=殺すべき」そういった古い思考が 行政や社会全体の中にまだあるのだろうか。なくならないのは何故か
・考え続ける事が大事である
「私達の中にもその思考はある」と考え見直していかないと世の中は進んでいかない

<自立生活運動について>
・障害者、障害者のいる家族は不幸なのか?不幸ではない、殺されてよい命はない
・脳性まひ当事者の会である「青い芝の会」は1970年の横浜障害児殺害事件におい て、障害児を殺害した親への厳正裁判要求運動を展開するなど大きな役割を果たした 。
・家族の庇護による依存を否定し、そして愛と正義の持つエゴイズムを否定する脱家族 論が世界的に盛り上がり、障害観の変化とともに障害を「社会モデル」として捉えよ うという動きが起こった

<障害とは何か -障害の社会モデル->
医学モデル・・・障害はその人の身体に存在する(障害は治すべき治療の対象)
社会モデル・・・障害はその人と社会の間に存在する(社会を変えることで障害はなくすことができる)
・自立生活運動はこの社会モデルについて研究を行う
・社会的な障害をなくすためには、まず障害に気付きその人達を認める、そしてその 文化を認める事である(例:左利きの人の不便さ)

<多様性の時代 -これからの福祉のキーワード「依存する自立」->
・「自立」とは、依存しなくなることではなく「依存先を増やしていくこと」だとし た熊谷晋一郎氏の言葉を紹介
・「依存する自立」とは、障害のある人が一人でも多くの依存先を見つけて浅く広く 依存できる様にすること。そして「私は誰にも依存していません」と言える様にな る、その時に初めて障害がなくなる
・理想の社会とは、障害の有無に関わらず、自分が困っている事をあらゆるものがサ ポートしてくれる、そして助けられた気もしない。自分は助けてもらったのではなく 「何にも依存していない」「誰にも助けられず生きている」と言い張れる位のサポート の仕方が世の中に広く張り巡らされていること。本人の選択肢が無数にあること
・愛や正義でなく「当たり前」からスタートしていく事が社会の変換点となる

■先生の講演をお聞きして 障害のあるお子様の子育て体験も踏まえて、とても実のある有意義なお話を聞く事が できました。また最近起こった事件も取り上げ、障害の新しい見方「社会モデル」につい て深く掘り下げたお話をして下さいました。最後には多くのご質問もいただき、参加者の 皆様にはとても貴重なお話になったと思います。

文 尾崎美智子(新26)
写真 編集・情報担当理事







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